8/1(月)15:11、細野口のバス停に、ヤルマーさんと、松田さんと、松田さんの友人河合さんを迎えに行く。芦見の空間のワイルドさにテンション上がってるみなさん。その様子を見るのが大好きな私。

ヤルマーさん講師のフォーラムシアターワークショップを東京で受講したのが2週間前。
その時野外ステージの写真を見せたら俄然興味が湧いたらしく、でも本当にやって来る行動力素晴らしいと思います。

フォーラムシアターについては少し、須川の個人ブログに書いてます→http://mikasugawa.blog.jp/archives/8640043.html


8/2(火)7:00 朝食前、野外ステージでヤルマーさんが是非紹介したいと、特別ワーク開始。
100日間で100万人が殺されたルワンダ大量虐殺事件。その後のワークの中で編み出された、被抑圧者の為の演劇の手法の一つ。「語られないものの博物館」
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少しフォーマルに始めたいとヤルマーさん。皆で円になって座る。75歳の母も参加。本当は8人以上居ると良いんだけどね~とヤルマーさん。松田さんは受講しつつ通訳するという大変さ。ヤルマーも受講者にもなりジョーカーにもなる。
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とにかく動く。身体を温めるために動く。お互いが一体化して行くように、それでいて自分自身を信じられるように、走って、歩いて、ジャンプして、寝転がって、全身を動かす。IMG_20160802_204025_752
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このワークは語られないもののための物。言葉にすることが出来ない心の傷や体験を、言葉ではなく身体で表現してみるワーク。
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それは今の自分にどんな影響が有るのか?何故、誰の為に語れないのか?じゃあ何が自分を支えてくれるのか?自分にとっての天使は何か?を分析して想像して、感情を伴って体で表現してみる。

そして、パートナーはその身体の表現を誠実にコピーして、本人に見せてあげる。博物館のように外から眺めさせてあげる。

今はまだ私の中で言葉が熟成していないので、詳しいコメント出来ないですが、とっても有効な手法であることは確かだ。演劇には力が有る!


ワーク終了後遅めの朝食をとり、三人を又バス停に送る。
正味24時間に満たない短い滞在だった。次は是非ゆっくり来てくださいと言ったら、
「2020年の芦見谷演劇祭でワークするよ!」と言ってくれた。ひゃ~もし実現したら凄い!
実現させるぞ~とやる気が出てきた。その時はもっとたくさんの人にヤルマーさんのワークを体験してもらえるじゃないか!

この完成した野外ステージを初めて使ったのが、このヤルマーのワークで良かったと思う。芦見谷が良いエネルギーで満たされたような気がした。
 
本当にヤルマーさんはファシリテーター(ジョーカー)としてのスキルが高い。
彼の発散してるエネルギーは綺麗だ。
お茶目で知的で、勉強熱心で、何にでも興味を示して、本気で演劇によって社会や人々の未来を変えて行こうとしている。出来ると思っている。
東京でのワークの後、参加者からの感想で、「でもやっぱり変わらないんだなって絶望した・・・」とのコメントに対して、彼が返した言葉は明快だった。

「勿論長い時間がかかりますよ。ボリビアは、ずっと植民地だった。先住民出身の大統領が誕生するまで500年かかりました。でも誕生したんです。その大統領就任演説で彼は、この長い長い戦いの中で命を落として行った沢山の人々の名前を読み上げました。」

簡単に諦めない意志の強さは、簡単に折れない粘りを持っててとても柔らかい。
ボリビア人のお父さんと、ドイツのお母さんの間に生まれた彼だからこそ敏感に感じる、
世界の歪みと、被抑圧者の悲しみ怒り痛み。

世界には凄い人が居る。ちゃん戦っている人が居る。時々こういう人に会わないと、何のために、何処に向かって物創りをしているのかを見失う事がある。

出会いって奇跡だ。
ヤルマーさん有難う!本当に又お待ちしています。

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