『岸田國士の思案』 演出挨拶・出演者紹介→当日パンフ
観劇アンケートより抜粋
10代女性
文字の中に入り込んだような不思議な世界で、とても好きな感覚でした。
素敵な時間を有難うございます。
男性
岸田國士の戯曲はいくつか観たことがありましたが、
あのようなSF色の強い作品があるとは知りませんでした。
20世紀前半を代表する天才の作品とその軌跡をこれからも少しずつ味わっていこうと思います。
戯曲のみならず、評論の文の朗読(?)をどのよう観せるかも楽しみにしていましたが、
良い観せ方でセンスを感じました。
女性
初日よりもドラマ、人間関係が深く見えた。
地震で中断したにもかかわらず、同じ温度で続けられるのは流石役者!
テーマも、難しく様々にとれる内容の方向付けが面白い。
共感できる部分と、納得する部分と、今を反省する気持と、
色々に考えさせられる舞台だったと思う。
※5/30、 19:00の回、地震発生により10分間公演の中断がありました。
20代女性
評論パフォーマンスがとても印象に残りました。
役者陣がお客さんと一緒に読み解いているようなスタンスに感じられ、
そのおかげで、「難しいけれど一緒に考えてみよう」という姿勢になれました。
欲を言えば、全部、本無しでの評論も見てみたかったです。
より、繊細な言い回し(『ないわけではない』等)がもっと味わえたのではないかと思います。
(自分だったらギエーとなりますし、リスク満々ですが…)
岸田國士は、とても水平に世の中を見わたしていて、
語弊のないように丁寧に言葉を選ぶ方だったんだな と思いました。
昨今は、岸田國士が活躍された時代よりも手軽に表現ができるようになりましたが、
一人一人が岸田氏のような慎重さを持って発信していくことが大切なのではないかと思いました。
次の実験も楽しみです。
40代男性
面白い。時間が有ればもう一度観たかった。
今まで観た岸田國士の舞台でダントツで面白い。是非又次も観ます。
今の時代にいることを忘れるくらい没頭しました。
40代男性
今回も前回に引き続き素晴らしかったです。
「間」が良い。調子が良い間、という意味でもありますが、
演出さんが意図的に作っている、特にシーケンスごとの冒頭の間が好きです。
家族の話、というのが岸田節の常套なのかもしれませんが、
「家族」というのは普遍的であるにも関わらず
現代の社会にあっては希薄な価値観、存在だと思っておりまして、
こういうモチーフこそ演劇に必要だと思っています。
岸田節は、その最小単位の人間関係の中でちゃんとエンターテインしている所こそ、
岸田節の真骨頂なんでしょうね。 「言葉遣い」も好きですが、
『かつては存在した「美しい日本語」』という風には見ておりませんで、
話言葉と文語調が混じったその「違和感」が楽しい。
つまり、岸田戯曲に見られる言葉遣いは
「極めて演劇的に、作為的に書かれたものではないか」と感じられるからです。
そう感じられるのも、確かな実力派が多くメインを固めて、ベテラン俳優さん達が
「台詞に縛られない」「台詞の上を行く演技」をされている事の証だと思う。
その俳優さんたちの演技に見入っておりました。
主宰が創造している世界観が(劇団体制も含めて)大変に好ましく、
素晴らしいといつも思っているのです。